水槽という狭い空間でいかに奥行き間を出すかというのが、一つのレイアウトテクニックになってくると思います。水草水槽レイアウタートップレベルの方の水草水槽のレイアウト写真を見ると、いかに遠近感を表現して狭い水槽内を広くみせているかが分かります。
そこで、水草水槽レイアウトでも使える、遠近感を出す技法を何回かに別けて紹介します。
色彩遠近法
色彩遠近法とは
寒色系・暖色系の色を使い分けて、遠近感を表現する技法です。
暖色系と寒色系
まず、同じ大きさで色が違う三角形の画像を見て下さい。どちらの色の三角形が、自分に近く見えるでしょうか?多分、多くの人は左側の赤い三角形を、自分に近く感じると思います。色には、暖色系(赤・橙・黄など)と、寒色系(青・青緑・緑など)によって見た感覚(印象)が変わってきます。
よくチラシなどの広告等で、赤い文字で値段が表示されていたりすると思いますが、それはこの色彩遠近法を考えて暖色系の色を使い目に止まりやすくしています。水草レイアウトに応用する上では、この色彩遠近法だけではあまり効果がありません。
空気遠近法
空気遠近法とは
よく風景画とかで使われている遠近感を出す技法です。近くの物が濃く輪郭などがはっきりと、遠くにあるものが輪郭がぼやけ、また、色味も薄くなっていく事で遠近感を表現しています。
遠くなるにつれて色味が薄くなる
上記、画像の三角形を見て下さい。左と右の三角形は、同じ大きさで色も同じ緑です。真ん中の三角形だけが、色が薄い緑の三角形となっています。
今度は、どちらの三角形が近く感じるでしょうか?多くの人が、左右の三角形を近く感じると思います。
水草にも濃い葉色の水草や、薄い葉色の水草があります。これらの水草を上手く配置する事でも、水槽内で遠近感を出す事が出来るでしょう。
上記は、適当に作った画像です。手前の山の緑を濃く、だんだんと奥の山の緑を薄くしていった画像です。これだけでも、奥行きを表現する事が出来ます。
実際にはこの画像には、空気遠近感と重なりの遠近感を使って遠近感を表現しています。水草を植栽する時に上手くこれらの遠近技法を意識してレイアウトしたら、それだけでも狭い水槽内でも遠近感を表現出来るのではないでしょうか。
まとめ
今回紹介した2つの遠近感を出す技法を意識して、水草水槽トップレイアウターのレイアウト写真を見ると、水草水槽レイアウトの見え方が全然違ってくると思います。
色々と、水草水槽をレイアウトしていく中で遠近感を出したいと思ったら、色彩遠近法と空気遠近法を上手く使うだけでも水槽内を広く見せる事が出来るでしょう。
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