初心者向けの前景草としても人気のある、ニューラージパールグラス。底床面をほぼ匍匐して生長していく有茎草で、水槽レイアウトの前景に使えて生長速度も早い部類に入る水草です。
ラージパールグラスと同じ様に、明るく丸い葉を持ち底面を這って生長していくので、前景草として有望な種類の水草で気泡も付けやすい種類。
育成自体も簡単な部類の水草なので、初心者にもオススメな前景向きで緑の絨毯にしやすい水草です。
そんな、ニューラージパールグラスの水草育成方法(光量・CO2添加・特長・生長速度・注意点など)を解説します。
ニューラージパールグラスの育成方法
有茎草としては貴重な前景草です。
学名 Micanthemum sp.
水草育成データ
pH | 弱酸性~中性 |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 20~26℃ |
育成光量 | 蛍光灯 2灯~ ★★☆☆☆ LED照明 2,000lm~ |
CO2(二酸化炭素)添加 | 少しでも添加した方がいい(1~2秒に1滴以上) ★★★☆☆ |
育成難易度 | 簡単 ★★★☆☆ |
生長速度 | 早い ★★★★☆ |
草姿 | 有茎草 |
オススメな底床 | ソイル |
※60cm水槽での育成データです。あくまでも、育成するだけの条件です。
※CO2を添加してあげた方が生長が早く、ニューラージパールグラスの調子が上がりやすいです。
ニューラージパールグラスの特長
最初の方でも書きましたが、明るく丸い葉の有茎草で適正な光量を当てて育てれば、ほぼ底面を這って生長します。生長速度も早めな為、底床のいろいろな所に這って行きます。
ソイル、CO2添加、液肥主体だと育成し易いです。
ただし、田砂等でも根を出して水中の養分を吸収して生長していくので、肥料(液体肥料の方が失敗が少ないです)をしっかり与える必要があります。
植栽した最初の段階だと、底床のソイル中に潜るような形で生長していきます。
だんんだんと折り重なって生長していくので、折り重なった下の方の葉は黄色くなり枯れかけていきます。
早めのトリミングで上手くコントロールして下さい。超軟水の水質だと育成は難しいので、出来れば多少の硬度があった方が調子が出やすいです。
ニューラージパールグラスの生長速度
植栽当日
底床のソイルに植栽しますが、そこまで深く植え込む必要は無いです。
ただし、ヤマトヌマエビなど割と水草を引き抜く力が強いコケ取りエビを一緒に水槽内に入れている場合には、少し深めに植えた方がいいです。
けっこう適当に植栽しても、生長してくればソイルに根付いていれば簡単には抜けなくなります。
写真のニューラージパールグラスは60cm水槽で、蛍光灯2灯、吸着系ソイルに植栽、1秒1滴CO2添加、カリウム液肥を添加の状態です。
植栽から1ヶ月後
ニューラージパールグラスを植栽してから1ヶ月後には、どんどんソイルの上を這い出して、田砂とソイルを区分けしている石を乗り越えて這っていってます。
植栽から3ヵ月後
ニューラージパールグラスを植栽してから3ヶ月後の写真です。
底面を相当這って、さらに幾重にも折り重なっています。田砂とソイルを区分けしている石の部分は、既に見えなくなっています。
このように、一旦生長具合にスイッチが入ると非常に生長速度が早い部類の水草なので、簡単に前景部分を覆ってくれます。
ニューラージパールグラスをトリミングするタイミング
ニューラージパールグラスは、前景部分を緑の絨毯化しやすい水草ですが、幾重にも重なってくるとトリミングをして厚みのコントロールをしなければなりません。
どれ位の厚みになったらトリミングした方がいいかになりますが、3cm~4cm位の厚みになったらトリミングをした方がいいです。
多少折り重なりなかなか光が当たらない下の方でも、すぐすぐに枯れる事はありませんが、ニューラージパールグラスが厚みを増してくると、底床部分に水の淀みが出来てしまいやすいです。
また、その折り重なった部分にはスラッジ(汚泥)が溜まってしまい、コケ発生の元にもなります。
そこで、3cm~4cm位の厚みになったらソイル面が薄っすらと見える位までトリミングをして、溜まったスラッジも一緒に吸い出してあげると長期維持しやすくなります。
ここまでトリミングをしても1カ月程度したら、再度、同じような緑の絨毯が出来るので、上手くトリミングをしながら厚みをコントロールしたらいいです。
また、トリミングをしたニューラージパールグラスを、水上葉化させてストックしておくのもいいでは。
ニューラージパールグラスは水中葉と水上葉のどちらを購入した方がいいか?
ニューラージパールグラスが販売されている形として、水中葉と水上葉の形があります。
初めてニューラージパールグラスを育てるという方には、断然水上葉の状態の物を購入して育てるのがオススメです。
今までニューラージパールグラスを育ててきた経験上、水上葉を植栽し水中葉へ展開させながら育てていく分には失敗がありませんでしたが、別水槽で水中葉になっていた状態の物を別水槽へ植栽した時には、水質の違いからか調子を崩し、まったく生長していかない事を何度か経験しています。
ニューラージパールグラスを育成する上での注意点
生長速度が速い水草の部類に入るニューラージパールグラスですが、一度調子を崩してしまうと再度調子を戻すまでに相当時間が掛かることがあります。
まとめ
有茎草としては貴重な前景草です。
ニューラージパールグラスを水草レイアウトに使う場合には、間違いなく前景草として使用するのがいいと思います。
これほど簡単に匍匐(ほふく)して、底面を埋め尽くしてくれる水草も多くはありません。
この特徴をいかして、ニューラージーパールグラス1種のみの水草レイアウトも非常に面白そうです。普通の水草育成環境なら、育成し易い種類の前景草だと思います。
初めてニューラージパールグラスを育成するなら水上葉を購入して、水中葉へ展開させていくといいです。
更新日:2023/12/14
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