草原風レイアウトにする上で、欠かせない前景草のヘアーグラス・ショート。その草姿から単植でのレイアウトなどにも用いられる程の人気のある水草です。
葉先がカールして、背丈が高くならない事から水槽内を広く見せる上でも一役買ってくれます。そんな、前景草の中でも人気のあるヘアーグラス・ショートを紹介します。
水草名 ヘアーグラス・ショート
学名 Eleocharis parvula
水草育成データ
| pH | 弱酸性～中性 |
| 硬度 | 軟水～中硬水 |
| 水温 | 20～28℃ |
| 育成光量 | 蛍光灯3灯～ ★★★☆☆ |
| CO2（二酸化炭素）添加 | 添加した方がいい（1秒に1滴） ★★★☆☆ |
| 育成難易度 | 普通 ★★★☆☆ |
| 生長速度 | 普通 ★★★☆☆ |
| 草姿 | ロゼット型 |
| おすすめ底床 | ソイル（粒の細かいパウダータイプ） |
| 肥料 | 底床に固形肥料が有効 |
あくまでも、育成するだけの条件です。
特徴
ヘアーグラス・ショートは、葉先がカールして生長してもあまり背丈が高くならないのが特徴の前景向きの水草です。
根を底床内に張って生長していきます。生長しだすと、どんどんと根を広げていくので部分的に取り出そうとすると周りの水草まで一緒に抜けてしまうぐらい根を広げます。
ヘアーグラス・ショートを購入する時は水上葉の状態の場合が多いですが、そのまま水槽内に植栽すると1週間程度で葉先がカールした水中葉を展開してきます。
そこから、1週間ほどしたら枯れてしまう水上葉毎、底床ギリギリでトリミングすると再度、水中葉だけを展開してくれます。
ヘアーグラス・ショートは、枯れてしまった葉などにコケ類がつきやすいので、コケ取りエビなどをはじめから入れて対策しておく方がいいです。
もし、コケとりエビを入れるならミナミヌマエビなどの小型のエビの方が、底床に根付く前にヘアーグラス・ショートを引き抜く事が少ないのでいいでしょう。
また、かなりの密度に生長してくると、水が淀んでさまざまなコケに見舞われる可能性があるので、定期的に底床ギリギリでトリミングして維持していった方がいいです。特に底床の水が淀むと、藍藻（シアノバクテリア）が発生しやすくなります。
ヘアーグラス・ショートを植えるさいには、底床にはソイルがいいですが、出来ればノーマルサイズより粒の細かいパウダーやスーパーパウダーの方が生長の勢いが違います。
もともと、田んぼなどの泥の状態を好んで自生している水草なので、根を張る部分が詰まった状態の方が地下茎を伸ばしやすく、広範囲に広がってくれます。
田砂などにも植えても、粒の密度があるので育ってくれますが、そのさいにはしっかり固形肥料を追加しておいたほうがいいです。CO2無添加の状態でも、生長は遅いですが育ちます。
逆に底床がノーマルのソイルだと、CO2添加で光量が十分でも育ちが遅く、コケに見舞われることもあります。
レイアウト
草原風の涼しげなレイアウトなど、色々な水草レイアウトに活躍してくれます。ヘアーグラス・ショートのみの単植でもとても涼しげでいいですし、他の前景草と混栽しても自然観を出す事も出来ます。
注意する点として、植栽エリアから徐々に広がっていくので、ある程度までエリアを広げたら、底床などにハサミを入れてカットして植栽エリアを維持していった方がいいです。
逆にその特性を生かして、レイアウトしてみても面白いかもしれません。
水草レイアウトとして、ヘアーグラス・ショートのみの単植水槽は非常に憧れの水草レイアウトですが、コケ（藻類）の発生をいかに最小限に留められるかがカギになります。コケ（藻類）の大量発生で失敗する事も多いですが、成功したさいには圧巻の水景になってくれます。
コメント
前景草で人気の水草のヘアーグラス・ショート。光量・底床・肥料・CO2の順で注意して育てれば、比較的簡単に生長していってくれます。草原風レイアウトに色彩の綺麗な熱帯魚を泳がせたら、インテリア水槽として見ごたえがあるでしょう。
また、水上葉で購入した物をストックして増やすことも簡単なので、是非一度チャレンジしてみて下さい。
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