水草の中でもあまり光量を必要とせず、CO2添加を行わなくても生長するミクロソリウム・セミナロー。ミクロソリウムは、その種類も多くコレクション性も高い水草で、生長が遅いためトリミングなどにあまり手が掛からずレイアウトの長期維持には最適な種です。
その中でも葉幅が大き過ぎず、また、小さくも無いためレイアウトのメインプランツにも成るミクロソリウム・セミナロー。流木や石などに活着させると、メンテナンスをするさいに水槽から取り出す事が容易に出来ます。
そんな、弱光量でも育ち手間が掛からない、初心者にもオススメなミクロソリウム・セミナローの育成方法などを解説します。
ミクロソリウム・セミナローの育成方法
学名 Microsorium pteropus”Semi Narrow”
水草育成データ
pH | 弱酸性~中性 |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 20~28℃ |
育成光量 | 蛍光灯1灯~ ★☆☆☆☆ |
CO2(二酸化炭素)添加 | 添加しなくても育つ ★☆☆☆☆ |
育成難易度 | 簡単 ★★★★☆ |
生長速度 | 遅い ★★☆☆☆ |
草姿 | シダ |
あくまでも、育成するだけの条件です。(60cm水槽環境)
少しでも生長を速くさせるなら、CO2の添加は有効です。
ミクロソリウムセミナローの特徴
ミクロソリウム全般的に生長させるのに強い光量を必要とせず、CO2無添加でも育てる事が出来るシダ類のミクロソリウム。そのミクロソリウムの中でも、葉幅が2cm程度で長さが30cm位までになるのがミクロソリウム・セミナローの特徴です。
ただし、ここまでの長さにするには、CO2を添加して光量を強くする必要です。生長自体は遅いため、陽性水草のようにトリミングに追われる事は無いですが、逆にこのミクロソリウム・セミナローをメインプランツにするためには、結構な時間が必要です。
ミクロソリウムの茎などを底床などに埋めてしまうと、通水性が悪くなり病気になりやすくなります。そこで、石や流木に活着させて生長させる必要があります。
そこで、夏場など水温が高くなりやすい時期は、水槽の飼育水温度を下げる工夫も必要となってきます。
ミクロソリウム・セミナローの育成水温が高温となりシダ病が発生すると、シダ病を発症している葉に他の健全な葉が触れてしまう事で、その触れた葉にも感染したように次々と葉が黒ズミ、最悪は全ての葉が枯れてしまう状態になります。
購入したミクロソリウム・セミナローを水槽に入れたさいに、あまりにも水質が違うと葉の裏に黒い点を複数付ける事があります。
そのまま生長させて、子株の葉長が3~4cm程になったら古葉から外して、再度石などに結んで活着させながら生長させる事で、株を増やしていく事が出来ます。
ミクロソリウム全般に言える事ですが、生長して株が大きくなってくると、根茎の通水性が淀んでくる事があります。その場合は、適度に茎に近い部分でトリミングを行って通水性を確保してあげると病気の予防にも繋がります。
また、ミクロソリウムはとても丈夫な種なので、痛んだ葉などをカットしていって茎だけになっても、その茎がしっかりとしておけば、再度綺麗な新芽を展開してくれます。
生長が遅いため、黒髭コケや緑藻などが付き易いところがあるので、エビ類を入れてコケ対策をしておいた方がいいでしょう。
レイアウト
大きな株になっていたら、メインプランツとしてレイアウトに用いてもいいでしょう。小さい株なら、後景の陰になりやすい部分に配置したりと、とても使い勝手がいい水草です。
大きな株になったミクロソリウム・セミナローは、葉幅も結構長くなってくるので60cm水槽以上のレイアウトに使用した方がいいかもしれません。石や流木に活着するので、活着させて生長させておくと、メンテナンス自体はとてもしやすくなります。
光量が多くなくても生長するので、陰性水草水槽などでも充分その役目を果たしてくれます。
コメント
水質の適応範囲も広く、光量もあまり必要とせずに育つシダ類のミクロソリウム・セミナロー。石や流木に活着させて育てると、レイアウトにも使い勝手が良くメンテナンスも簡単になります。
生長が遅いのでコケが付着するのをエビ等で対処し、また、夏場の高水温に弱いのでその点を注意して生長させると綺麗な葉を展開してくれます。
陰性水草水槽ならメインプランツにもなり、陽性水草と一緒に使うなら陰になる部分にも配置出来るので、とても使いやすい初心者にもオススメの水草です。
最終更新日:2023/03/22
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