非常に調子のいい水草水槽に、白い糸状(珊瑚状)のコケが現れました。今まで見た事が無いタイプのコケ?で、色々調べてみましたが全然分からない状態です。水草水槽自体は非常に調子が良く、通常なら1週間でガラス面に薄っすらと出る緑藻や黒髭コケなども見られない状態です。
そんな、調子のいい水草水槽に表れた白い糸状のコケ。このコケの正体はいったい何なのでしょうか。
発見時の白い糸状のコケ
枯れた水草にのみ発生
この白い糸状のコケは、ミクロソリウム・トライデントの枯れた葉の部分にだけ発生しています。
コケの付着で良く言われている、「元気の無くなった水草にコケ(藻類)は付きやすい」と同じ状態です。
ぱっと見た感じと葉の部分に付いているコケの形状から、「黒髭コケでは?」とこの時は思っていたのですが、しばらくすると白くなっていきました。
部分的にヒョロヒョロと伸びている物もあり、特にこのコケの特徴的なところが、途中で枝分かれをしているところです。黒髭コケの場合、一点から直線的に生えてくることが多いのが特徴で、このようにヒョロヒョロと長く伸びて、枝分かれをするような物は見た事がありません。
どうせ枯れているミクロソリウムの葉なので、カットして捨てて対処する事は出来ましたが、このコケがどのように成長していくのか観察を続けてみました。
ミクロソリウムに付いた白い糸状コケの成長
枯れたミクロソリウムの葉先に付いていた白い糸状のコケは、一部が太くなり伸びています。この一部が伸びているところと、色が白いというところ以外は、黒髭コケと同じに見えます。
枝分かれをしている白い糸状のコケは、さらに伸びてとぐろを巻くように伸びています。また、太さも増して色がどんどん白っぽくなってきている状態です。
少しアップにした画像です。見ればみる程、不思議な糸状のコケです。そもそも、本当にコケ(藻)?なのか、全然わかりませんでした。
一応、ツイッターで情報をくれた方曰く、
「このコケ、私の水槽にも沢山出ました!様々な所に出現した記憶があります。当時ショップに聞いて回ったのですが、よく分からないようで対策も出来ず。
~確か黒ひげの一種だと思いますよーってショップに言われましたね。なんだこれ?って見たことない様子でした。」
との事で、アクアリウムショップでもあまり見かけないコケみたいです。
黒髭コケの一種と言う事みたいですが、枝分かれをしているところが腑に落ちないところですが。
色が白いので、白ヒゲ苔ってことでしょうか。
コケの発生した水槽の状態
この枝分かれをした糸状のコケが発生した水槽の状態は、新規に立ち上げた水槽で8カ月程経過。
水槽のpHは、6.3~7.0の範囲でCO2を添加したらpH6.3、CO2添加を止めたらpH7.0まで。このように、大体水質的には弱酸性をキープしている水槽です。TDS値は、大体74ppm程でソイルはプラチナソイル ブラックを底面フィルターで使用しています。
肥料は、固形肥料は使用せずカリウム液肥を2日に1回1ml添加で、10日に1回5ml程メネデールを添加しています。10日程水換えしなくても、ガラス面に緑藻などのコケはほとんど発生しない状態で、今が一番水草と水質・光とのバランスが取れている状態です。
生体は、小型エビが40匹いますが、稚エビが繁殖している状態です。
まず、底面フィルターを使用しているので、水槽水の酸素濃度が不足している事も無く、生物ろ過状態も最高と言えます。
木酢液で処理してみたが効果無し
黒髭コケへの処理の定番である、木酢液での対処。一応、この白い糸状のコケに木酢液を原液のまま塗布して、5分程放置して洗い流し水槽へ戻してみました。
しかし、色の変色等は無く、また、10日程水槽内で放置してみましたが消える気配はありませんでした。若干、気持ち的に色が薄くなったかなという具合です。
最終的な駆除方法
結局、この白い糸状のコケは無くなる事も無かったので、最終的にはピンセットで根元から剥ぎ取りました。その後、この白い糸状のコケは発生する事は無く、非常にレアなコケだったのかもしれません。
一応、コメント欄で貰った情報だと、「サンゴ状コケ」で検索するといくつか情報がヒットする事や、「細菌性のもの」、駆除には「オキシドールが有効かも」という内容です。
「細菌性のもの」という事であれば、確かにオキシドールは有効かもしれません。
この白い糸状のコケが再発生したら、オキシドールで対処してみたいところですが、今のところ再発していないので、なんとも言えないところです。
まとめ
他のコケがほとんど生えない程、調子のいい水草水槽に白い枝分かれをする糸状のコケが発生しました。一応、情報では黒髭コケの一種では無いかとの事ですが、黒髭コケへの定番処理である木酢液での対処をしてみましたが、結果は効果無しでした。
なかなか見かけないコケなので、このまま育ててみようかと思いました(笑)が、折角調子のいい水槽なので今は処分してありません。もし、このコケ(藻)?に関する情報を知っている方は、コメント欄等で教えて下さい。
更新日:2023/06/09
コメント
はじめまして。
私の水槽でもだいたい発生します。
そしていつの間にかなくなるので、その時まで待つようにしてます。(笑)
暴殖してしまったら取るようにしてますが、なかなかとれないんです。根元から取らないとまたわらわらと、、、
珊瑚状コケと調べると似たようなのが出てくると思いますよ。
>レンさん
初めまして、コメントありがとうございます。
いつの間にか無くなるのですね。
なかなか不思議なコケです。
珊瑚状コケですか!
貴重な情報、ありがとうございます。
私の水槽にも発生してこちらにたどりつきました。
その後、変化はございましたでしょうか?
対処に困っておりよければ経過教えてください!
>りゅうさんへ
今現在は、ここまで太いものは発生していませんが、幾重にも枝分かれした物は、僅かですが発生しています。
緑藻・珪藻など発生していないので、水槽の状態は貧栄養状態のはずなので、今現在これといった対処はしていません。
ピンセットで取ったりするくらいしか、対処方法が分からないところです。
何とか対処方法が見つかるといいのですが。
偶然こちらを拝見しまして、わわわ!と思いましたので通りすがりですが失礼致します。
私もあの藻が出ました。約7年のアクアリウム歴の中で昨年はじめての出現でした。←リセットしても3ヶ月後にまた出た。
色々調べてわかってきたことは、あの藻はシアノバクテリアのような細菌性の特性も持つ藻のようだと…
根元からつまんで排除してもキリがないので、どうなるのか数ヶ月そのままにしていましたが、私の水槽では終息せず増える一方となりました。
あの藻に関係あるかはハッキリとはわかりませんが、私の水槽ではリセット前、リセット後ともにあれが猛威を奮うと外部濾過のろ材やマットなどに粘性のあるゼリー状の物体が全体を覆ってしまって(粗目マットがズシッと重くなるほどの、限りなく柔らかい寒天ゼリーが目に入り込む)、通水も悪くなりエアレーションをマックスにしてもエビの活性がすこぶる悪くなりました。
洗っても洗っても4日くらいでまたろ材や吸水スポンジを詰まらせます。
寒天ゼリーは細菌性の何かであろうことと、あの藻自体も細菌性であることから関係があるのではと感じています。
藻だけでなく謎の寒天ゼリーも発生し、どちらも自然消滅はおろか人力による駆逐もできませんでした。
リセットでは再発したので、結局、生体はメイン水槽に引っ越しさせて、ソイルを抜き新しい水に入れ替えて水槽、外部ろ過、ヒーター、そのままの形で洗濯用ブリーチを多めに投入して24時間濾過を回して殺菌したのちに、新規立ち上げしました。
それからは出ていません。
ブラックコーヒーさんの水槽で猛威を奮わないことを願います。
あの藻は無秩序な伸び方で見た目が汚いですし、なかなか厄介なタイプに感じますね…
>とんすけさんへ
初めまして、ブラックコーヒーです。
非常に貴重な情報のコメントありがとうございます。
「細菌性の特性も持つ藻のようだと」など、まったく想像していませんでした。
この記事を最初書いた時から5カ月以上経っていますが、今現在、このコケ(藻)?は再発はしていない状態です。
特別何かをしたと言う訳では無いのですが、自然と生えなくなりました。
ただ、自分もこのコケ(藻)?は、今まで経験した事が無かったので、再現するのも難しそうですが。
猛威を奮われたら、やはり、完全リセットするしかなさそうですね。
本当に貴重な情報、ありがとうございます。
たぶんカワモズクの類だと思われます。
うちでもたまに出ます。