水草レイアウトで陰性水草として、よく使われるのがシダ類ですが、そのシダ類も多くの種類があります。その中でも、葉の部分が三又の矛先のように分かれる形の葉をしているのが、ミクロソリウム・トライデントです。
ミクロソリウム・トライデントは、シダ類に属しているので光量も多く必要とせず、育成自体は簡単な部類に入る水草で、水質の適応範囲も広いので初めて水草水槽を始める方にもオススメ出来る水草です。
そんな、水草初心者にもオススメ出来る、ミクロソリウム・トライデントの育成方法(光量/水温/pH/CO2添加/特徴/注意点)を解説します。
ミクロソリウム・トライデントの育成方法
水草育成データ(育成難易度/pH/硬度/水温/光量/CO2/生長速度)
育成難易度 | 簡単 ★★☆☆☆ |
pH | 弱酸性~弱アルカリ性 |
硬度 | 軟水~中硬水 |
水温 | 20~28℃ |
育成光量 | 蛍光灯2灯~ ★★☆☆☆ LED照明 2,000lm以上 |
CO2(二酸化炭素)添加 | 添加した方がいい(3秒に1滴) ★★☆☆☆ |
生長速度 | 遅い ★★☆☆☆ |
草姿 | シダ |
※あくまでも、育成するだけの条件です。綺麗に成長させるには、60cm水槽で蛍光灯2灯(1灯=20W程度)でCO2添加(2秒1滴程度)で、成長速度が上がります。
ミクロソリウム・トライデントの特徴
水草レイアウトで陰性水草として、よく使われるのがシダ類ですが、そのシダ類も多くの種類があります。その中でも、画像のように葉の部分が三又の矛先のように分かれる形をしているのが、ミクロソリウム・トライデントの特徴です。
一枚の葉が三又のように幾つにも別れるようになるので、ミクロソリウム・トライデントで密な茂みを作ろうと思うと、割と簡単に出来上がります。活着性もあるので、流木や石素材に巻き付けて成長させると、後からのメンテナンスなどもし易いです。
ミクロソリウム・トライデントも水草の一つでありますが、成長速度が遅いので敢えて肥料を添加する必要もありません。また、水質の適応範囲も弱酸性~弱アルカリ性と広いので、色々な観賞魚用のレイアウト素材として使用する事が出来ます。
シダの仲間なので、敢えて光量も多く必要としないので、初めて水草を始める方にもオススメです。成長速度が遅いので水草水槽でレイアウトの長期維持もしやすいです。
育成する上での注意点
ミクロソリウム・トライデントはシダの仲間なので、特に夏場の育成水温については注意しないといけません。育成水温が28℃を超えてくると、シダ病を発病する事があります。
まずは、育成水温が28℃を超えないように注意する必要があります。
ミクロソリウム・トライデントがシダ病になると、葉の部分が黒くなって枯れていきます。このシダ病に侵された葉に、他の健康は葉が触れるだけでシダ病が伝染してしまいます。
ミクロソリウム・トライデントの葉にシダ病が発生したら、出来るだけ早くシダ病になった葉とその周りの葉をカットしなければなりません。最悪、葉を全てカットしてしまっても、健康な茎の部分さえ残っていたら、時間は掛かりますが再度綺麗な葉を展開してくれます。
また、ミクロソリウム・トライデントの茎の部分は、通水性がいい状態にしておく必要があります。この茎の部分の通水性が悪くなると、茎が溶けるように無くなっていったり、状態が非常に悪くなる事があります。
出来るだけ茎の部分の通水性を確保するために、底床に埋め込んだりしないように注意し下さい。
茎から幾つもの葉が茂ってくると、茎の部分の通水性が悪くなる事があります。その場合、古くなった葉を根元からカットしていくと、茎の部分の通水性を確保しやすくなります。
成長速度が遅いので、一度コケ(藻類)が葉の部分に付いてしまうと、コケ取りが大変なのでコケ取りエビを入れておくと、ミクロソリウム・トライデントに付くコケ(藻類)予防になります。
ミクロソリウム・トライデントの成長速度
レイアウト直後の状態
水草水槽にミクロソリウム・トライデントを、石の部分に活着直後の状態です。
特別、石に巻き付けてはいませんが、石と石の隙間やガラス面と石の隙間に茎から生えてくる仮根を挟み込んでいるだけの状態です。
水温 | 25℃ |
pH | 6.2~7.0 |
照明器具 | アクロ TRIANGLE GROW 300(1,000lm)8時間 |
CO2添加 | 1.5秒1滴ペース |
レイアウトしてから約半年後の状態
レイアウトから約半年後の水草水槽の状態です。葉先が茶色くなって枯れてしまった葉などは、トリミングでカットした状態なので、少し寂しい感じがしますが、半年でこれだけの密度になります。参考になれば。
また、CO2添加をして直接照明の光が当たっているので活発に光合成をしている状態だと、ミクロソリウム・トライデントの葉の部分には気泡が多く付けている姿が見れます。
ミクロソリウム・トライデントの育成方法のまとめ
シダの仲間であるミクロソリウム・トライデントの育成方法(光量/水温/pH/CO2添加/特徴/注意点)を解説しました。
育成する上で注意する点は、
- 水温が28℃を超える時のシダ病への対処
- 茎の部分の通水性の確保
- 葉の部分に付くコケへの対処
この点に注意しながら、育成していくと光量や水質への適応範囲の広さもあるので、初めて水草を育てる方でも苦労しないのでオススメの水草です。
更新日:2023/03/20
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