水槽の飼育水の透明感がある日突然落ちてきて、白っぽく濁ってしまうような事はありませんか。たぶん多くのアクアリウムをしている方が、この飼育水が白濁する事を経験・体験された事があるのではないでしょうか。
では、この水槽の白濁りは、どのような原因で起こるのでしょうか。水槽の飼育水が白濁りする原因が分かれば、対策・対処する方法も分かってきます。そこで、水槽の飼育水が白濁りする原因とそれに対する対策・対処方法を解説します。
水槽の飼育水が白濁りする原因
大体、水槽の水が白濁りする時は、2つの原因が考えられます。
- 水槽内のバクテリアバランスが崩れた場合
- 水槽立ち上げ初期の場合
水槽内のバクテリアバランスが崩れた場合
水槽が立ち上がった状態になると、その水槽内には複数のバクテリアが存在しています。この複数存在するバクテリアのバランスが上手く釣り合った状態だと、水槽の飼育水は透明感が増して輝いて見えます。
この透明感がある状態が続けば問題ないのですが、水槽に何かアクションを起こしたが為にこのバクテリアバランスが崩れて雑菌などを食べるバクテリアが減少して、雑菌などが増える事で水槽が白濁りします。
この水槽に何かアクションを起こした事として、
- 一回に大量(半分以上)の水換えをした場合
- ろ過フィルターのろ材を、綺麗にしすぎた場合
- バクテリアの住処になる、ろ材や底床などが汚れすぎた場合
- 水温が高くなり、飼育水に含まれる酸素が不足してきた場合
などが考えられます。
一回に大量(半分以上)の水換えをしたのが原因
水槽の飼育水が白濁りの場合については、フィルターのろ材などにバクテリアは多く住み着いているので、2・3日もすれば透明感のある飼育水になるでしょう。
ろ過フィルターのろ材を、綺麗にしすぎたのが原因
フィルター内のろ材スラッジ(汚泥)等で汚れた場合に、ろ材の濯ぎ洗いをしてメンテナンスする事がありますが、このメンテナンス時に余りにもろ材を綺麗にし過ぎて、ろ過バクテリアまで減少させてしまう事があります。
この場合、ろ過フィルター内のろ材に着生していたろ過バクテリアが一時的に減少しているので、ろ過バクテリアがしっかり繁殖するまで白濁りは続きます。
水槽内のろ過バクテリアが全ていなくなった訳ではないので、しばらく時間を置いたらろ材に再度ろ過バクテリアが着生するので、それまでの間は飼育水の白濁りが取れないかもしれません。
ろ過バクテリアの住処になる、ろ材や底床などが汚れ過ぎたのが原因
ろ過バクテリアが着生している部分に汚れが溜まりすぎて、たっぷりの酸素を含んだ飼育水とろ過バクテリアが触れる事が出来ずに、酸素不足によりろ過バクテリアが死滅してしまった場合に、飼育水が白濁りを起こします。
だからと言って、ろ材が入っているフィルターのメンテナンスと底床のメンテナンスを同時に行わず、フィルターのろ材を掃除したら、3日以上おいて底床を掃除するなど一気にバクテリアを減少させないようにしましょう。
飼育水の水温が高くなり、飼育水に含まれる酸素量が不足してきたのが原因
夏場の時期など、飼育水の水温が高くなってくる(28℃以上)と、ろ過バクテリアの活動が活発になると言われています。そのろ過バクテリアの活発な活動により、飼育水に含まれる酸素をより多く消費するようになります。
飼育水に含まれる酸素の量が足らなくなってくると、ろ過バクテリアが死滅し水槽の飼育水が白濁りしてくる事があります。この場合、高くなりすぎた水槽の飼育水温度を下げると共に、不足する酸素を補ってあげる必要があります。
水槽のバクテリアバランスが崩れた場合の対策・対処方法
好気性バクテリアの場合は、繁殖が活発になるとその分酸素を多く消費するので、水槽の飼育水に含まれる酸素量が不足しがちになります。その為には、しっかりと水槽にエアレーションを行って対処してあげればいいです。
まず、しっかりと24時間エアレーションを行います。2・3日程度して、ろ過バクテリアが繁殖してくると、白く濁っていた飼育水が以前の輝くような透明感を持った飼育水に変わっていきます。
水槽立ち上げ初期の場合
水槽を立ち上げた初期の場合、水槽内にはアンモニアや亜硝酸を分解してくれるろ過バクテリアが不足している状態です。その為、水槽の水を変えてからしばらくすると、水槽の飼育水が白濁りしてきます。
また、餌を与えると熱帯魚などの生体が、糞などをする事で飼育水中にアンモニアを発生させます。そのアンモニアを分解するろ過バクテリアが少ない状態だと、水槽内にはろ過バクテリア以外の雑菌などが繁殖して白く濁った状態になります。
逆に、ろ過バクテリアが十分に繁殖すると、この雑菌の勢力が弱まりやがて白濁りする事がなくなります。しかし、水槽立ち上げ初期の場合には、ろ過バクテリアがまだまだ不足していたりするので、いかにこのバクテリアを早く着生させられるかになってきます。
水槽立ち上げ初期段階で飼育水の白濁りへの対策・対処方法
水質を大きく変化させないように、生体への餌は少な目にする、もしくは、2・3日に1回程度にしてエアレーションを24時間しっかりとしておきます。ろ過バクテリアが増えてくると、自然と飼育水に透明感が出てきます。
どうしても、飼育水の白濁りを早く取りたいという場合には、このような商品を使う方法もあります。
ろ過バクテリアを増やすだけでなく、稚魚のエサにも使える優れ物です。
白濁りの原因物質を微細な粒子を凝集して、飼育水をすばやく透明度の高い水にしてくるとアクアリストの間でも話題の商品です。
まとめ
今まで調子よく綺麗な透明さを保っていた水槽の飼育水が白濁りしだすと驚いてしまい、水換えを多くしてしまうと、逆に白濁りを助長する行動になってしまいます。水槽の飼育水が白濁りする原因を見極めて対処したら、2・3日程度すると飼育水の白濁りが収まるでしょう。
飼育水が白濁りしている時は、24時間エアレーションを行う事が大事になってきます。また、フィルターのろ材や底床をメンテナンスする時期をずらしたりして、大事なろ過バクテリアが減少しすぎないように気を付けましょう。
更新日:2021/03/23
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全然意味わからん