水槽立ち上げ初期に発生する茶ゴケ(珪藻)を食べてくれる熱帯魚として、アクアリストの間では有名なオトシンクルス。
水槽ガラス面に貼り付いては、一生懸命に茶ゴケ(珪藻)を舐めている姿には愛着が沸いてきます。
しかし、オトシンクルスは意外にも臆病なところもあり、また、餌である茶コケ(主に珪藻)を食べつくすと他に餌が無い場合、餓死させてしまう場合もあるでしょう。
そんな事にならないよう、オトシンクルスを元気に育てるには、餌付けが必要になってくる場合もあります。
そんな、オトシンクルスの飼育方法(水温・餌・混泳・大きさ)や育てる上で注意する点を解説します。
オトシンクルスの飼育方法
学名
Otocinclus vittatus
Otocinclus vestitus
Otocinclus affinis
通称
オトシンクルス。
一般的に販売されているオトシンクルスは、「オトシンクルス・ヴィッタートゥス」、「オトシンクルス・ヴェスティートゥス」、「オトシンクルス・アフィニス」をまとめて、オトシンクルスとして販売されています。
大きさ
雄の方が最大約4cm程度、雌の方が最大約5cm程度になります。雌の方は、お腹がふっくらと大きくなります。
好みの水質
水温 20~28℃
pH 弱酸性~中性
硬度 軟水~中硬水
通常の熱帯魚が25℃前後の水温を好みますが、オトシンクルスの場合若干低めの22~23℃程度を好みます。
しかし、ある程度の水温には適応があるので、そこまで神経質になる必要はないでしょう。きちんと、ろ過の利いた水槽環境であれば丈夫な種になります。
遊泳・群泳性
同種とあまり群れて泳ぐ事は、あまりありません。
水槽内が暗い状態から明るい状態に急に変化した時などは、水槽内をあちこちに忙しなく動きまわる事はあります。
性格
オトシンクルス自体は非常に温和な種なので、他魚に対して攻撃したりする事はありません。
寿命
大体3~5年位みたいです。
餌
水槽内に発生した、茶ゴケ(珪藻)を好んで舐めとります。
そのため、水槽立ち上げ初期に発生する茶ゴケ(珪藻)対策として、水槽内に導入される事が多い熱帯魚です。
コケ取り能力は、他の種のオトシン(オトシン・ネグロ等)に比べると劣ります。
オトシンクルスが死亡する原因に、餌不足の餓死があります。
そのさいは、
従来1粒で体長4cm程度のコリドラス4~5匹に適したサイズだったものをリニューアルし、新たに約半分の重量で2~3匹のコリドラスが食べれるサイズ(6.5~7.5mm)に仕上げてあります。
コリドラス用の餌を与えて餌付けば、この餌を与えるだけでも十分です。
また、冷凍赤虫も食べます。草食性の強い雑食の種になるので、元気に成長させるためには水槽内で発生する茶ゴケだけでは無く、他の餌をしっかり与える必要がある事を覚えていて下さい。
水槽内に流木等があればそれに噛り付いて、餌を与える量を減らす事も可能です。
ガラス面に張り付く事が多いので、そのさいにお腹の状態を見て餌が足りているかを判断出来ます。
オトシンクルスの混泳について
オトシンクルス自体を捕食する様な大きさの熱帯魚等と混泳しなければ、とても温和な種なので色々な熱帯魚との混泳は十分可能です。
60cm水槽に導入するなら餌の問題もあるので、2~3匹程度で十分ではないでしょうか。
水槽内にコケが多いからといって多めに入れ過ぎると、そのコケが無くなったあとしっかり餌付けをしてあげないと、食べる物が無くなり餓死してしまいます。
オトシンクルスを飼育する上での注意点
室内が暗い状況から急に照明を点けて明るくなると、びっくりして水槽内を激しく泳ぎ回る事があります。
そのような時に、水槽に蓋をしていない状況だと、ごく稀に水槽外に飛び出してしまうことがあります。
別の水槽へオトシンクルスを移動させるために網で掬おうとするさいに、ガラス面に吸い付いたりしているので、水槽から取り出す時には若干苦労する場面があります。
まとめ
水槽内に発生する茶ゴケ(珪藻)を食べてくれる熱帯魚のオトシンクルス。
ちょこちょこ動き回っては、ガラス面や水草の葉などについた茶ゴケ(珪藻)を食べてくれる働き者。
水槽内のコケ(珪藻類)だけではオトシンクルスの餌が足らなくなってしまう事が多いので、しっかり別の餌を与えるようにして下さい。
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最終更新日:2023/12/13
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